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  ◆ ISO/TC10/WG18 ベルリン会議 ◆

日本筆記具工業会
2016.5.10

ISO/TC10/WG18 ベルリン会議 報告
報告:㈱サクラクレパス
塩井恵子
   2016年5月10日にベルリンにてISO/TC10/WG18会議が開催されました。コンビーナと言われる議長として日本の塩井(サクラクレパス)が、日本代表には三菱鉛筆の小野氏と中山氏が日本から、ぺんてるの伊藤氏は駐在中のフランスから参加しました。
   会議に先立ち国内会議で皆様の意見を聞き取り、意見交換も十分に行って会議に臨みました。フランスからBIC社の3名、スウェーデンから事務局のラドヘさんを含め2名の出席です。
    開会宣言の後、互いに自己紹介をして、早速に本題に入りました。シャープペンシル一般用のPart1とPart2の審議です。すでに製図用のシャープペンシルの規格はあるのですが製図の枠内で作成されたため構造や寸法に規制が多く、一般用への適用には問題があり、日本から一般用を新たに作成することを提案しました。

日本提出のDIS案とそれに対するフランスのコメントに沿って、審議を進めました。どの社も現在販売されている製品が規格はずれになることは防ぎたいのですが、規格としての合理性を守ることも必要なため、折り合いをつけることは難しいものです。いきなり論争と思っていたのですが、少しフランス委員だけで相談させてほしいと時間を求められました。待っているしかない数分だったのですが、今回はフランス語の堪能な伊藤氏が出席しており、状況が簡潔に伝えられ本当に助かりました。結局は、その件は日本意見を受け入れるという結論となり、その時間を過ぎると互いの力みも抜け、審議は日本とフランスの間で押したり引いたりはあったものの友好的に進みました。まだ議論が必要な部分が残っていますが、今回で大きな山を越えた感じがしています。

ISO/TC10の最終プレナリ会議で、私たちの審議は承認されたのですが、もっと多くの国に参加してもらえるようにという指摘を受けました。一度規格ができてしまうと改廃には非常に手間がかかり、制定時の参加はとても重要です。それを広く理解していただきたいと思っています。今後も皆さまのご支援、ご指導をよろしくお願いします。

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